ともに働くドライバーの仲間たちとお客様の信頼を、決して裏切らない。
大里幸治 代表取締役
運送会社のドライバーとして長年にわたり勤務する中で、「もっと稼げるようになりたい」と独立。試行錯誤を繰り返す中、法人化を画策して2005年12月、有限会社ビックウェーブラインを設立し、代表取締役に就任。現在に至る。
お客様に安心して任されるために。
「社長」という言葉には、ある種の憧れがありました。その憧れというのは、決して「人の上に立ちたい」からというわけではなく、「社長になれば思ったように稼げる」から、という想いの方が強かったように思います。雇われてドライバーをやっている時代には、会社に向けて「もう少しお給料を上げてもらいたい」という交渉を積極的に行っていました。だけど、なかなか思ったように給料は上がらない。だったら自分がやった分だけ稼げるようになりたい、と思って独立を果たしますが、お客様から安心して仕事をお任せいただくには法人化する必要がある、と感じました。それが当社を設立した、一番の理由でしたね。
仲間たちが不満を感じないように。
「もっと稼ぎたい」という気持ちは今でもありますが、自分一人が稼げればいい、というわけではありません。自分が雇われてドライバーをやっていた時代に「これだけやっているのだから、これくらいはもらいたい」という気持ちがありましたから、一緒に働いてくれるドライバーの仲間たちにはそんな想いをしてほしくはない。もちろん社長になってみて、かつての自分が要求していたものがなかなか難しいものだった、ということは身にしみて感じました。だからこそ、仲間たちが不満を感じないよう、会社の財務会計は誰もがいつでも確認できるように透明化したり、ふだんの細かなコミュニケーションを心がけています。社員の家族や彼氏・彼女も参加できる食事会やバーベキュー、社員の誕生日に送るささやかなケーキのプレゼントなどを欠かさないのは、そんなコミュニケーションの一環です。
仲間が幸せに過ごすことの方が大事。
日頃から心がけているのは、お客様から「ビックウェーブラインに任せてよかった」と感じてもらえるような仕事を果たすこと、です。だからお客様が物流面でお困りのことがあれば、できる限りその期待に応えたい、と考えています。一方で、ドライバーの仲間たちが無理をしたり、過剰な負荷がかかるようなことは避けるようにしています。そうやってお客様と、ドライバーの仲間たちと、それぞれ信頼を築くことで、会社は成長すると私は信じています。だから例えば「●年後には年商●億円、トラックの稼働台数●台」といった経営目標を掲げるようなことは、一切するつもりがありません。今、一緒に働いてくれているドライバーの仲間たちが、幸せな毎日を過ごせることの方が、私にとって大事なことですから。
ドライバーの定着率向上を意識する。
現在、運送業界の人手不足は深刻です。そんな環境の中で、私たちの会社がお客様からも、ドライバーの仲間たちからも信頼を得るために不可欠なのは、「ドライバーの定着率を上げる施策を打つ」ことだと思っています。例えば出勤日数に応じた食事手当を支給する制度を設けているのも、そんな施策の一つです。他には免許取得支援制度や宿舎借り上げ制度などがありますが、一緒に働く仲間たちから提案をもらえれば、いつでも耳を貸すようにしています。そして定着率の向上に向けて最も大切にしているのは、やはりこれも日々のコミュニケーションです。毎日の点呼で、仲間たちがどんな表情をしているかをチェックして、何か悩みを抱えているようならすぐに声をかけています。自分が思っていることをいつでも話せる環境を整えることが、何より会社の雰囲気を良くするものと、私は信じてやみません。